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「そうだ、とりあえず今のうちに行動しよう。皆がパニックになってからじゃ動きにくいし」
それもそうか、と思い各々別れて行動することに。
僕は後ろの車両を確認しに、美奈子とコウヤは前の車両を確認しにそれぞれ動く。
いざというときのために美奈子とコウヤは一緒にさせておく。
あぁ、恋愛的な粋な計らいとかではなく、集団パニックになったさい美奈子を僕が守れるか、と聞かれたら僕は首を横に振る。
ぶっちゃけコウヤと喧嘩するから僕もそれなりに強いと自負してる。
が、一対多数は心得がないのでコウヤのほうが適任だと思った。
てか一対一でもコウヤは劇的な強さである。
「さて、到着っと」
相変わらず真っ暗である。
最後尾の運転席に着くと運転手が本部に連絡を取ろうとしていた。
「くそっ!くそっ!出ろっ、出てくれ!頼むから!」
と、悪戦苦闘していた。
そもそも外部と連絡が取れるなんてコウヤの話を聞いた時から思っていなかった僕はやっぱりか程度にしか思わなかった。
しばらくして連絡を諦めたかのように、くそっ!って言て運転席に座り込む。
タイミング的に今しかないな。
「あのぅー、すみません。どうなったんですか?」
「はぁー、どうもこうもない。私達だって何が起きてるか知りたい位だよ。」
「じゃーこうなる直前ってどうでしたか?」
「知らん。そうだなぁ敢えて言うなら何かに飲み込まれた、としか.............でも......ハハハ無いな、あり得ない。あんな現象見たことも聞いたこともない」
それから一人でぶつぶつ一人の世界に入って行った運転手にありがとございました、とお礼を述べて元居た車両に戻っていく。
「お帰り」
「ただいま。それで、どうだった?」
僕はそれとなく聞いてみた。
「最悪だよ、俺が思っていた最悪のパターンだったよ」
「え..........」
「外部との連絡は不可能。加えてこの電車はとある小さな光に向かっているらしい。しかも空中に浮遊しながら」
「は?」
「まずタイヤが回ってないのにも関わらず何故か光に近づいている。まぁ、光がこっちに近づいていることも否定出来ない。まぁ、何はともあれあの光に着いたときどうなるか、だね」
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