たどり着いたのは見知らぬ土地

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その日の朝は寝坊した。 三分だけだけど。 たった三分なんて余裕じゃん。 とか思ったヤツ、電車通学してる奴等の朝の三分を侮ることなかれ。 三分有るのと無いのとでは全然違う。 と、起きてからここでやっと覚醒。 ガバッ!と布団から起き上がり椅子に掛かった制服に着替え、携帯をポケットにぶち込み一階へ猛ダッシュ。 「お母ふぁん、あんでお起こひてくえあかっかお!?」 「そんなことよりあんた、早く洗面所行って歯磨き終わらせちゃいなさい」 僕はお母さんの言う通り洗面所へダッシュした。 唐突だが我が家の妹は横暴だ。 朝とか魔王様である。 何故なら............. 「っ!」 お、遅かったか....... ダメ元で聞いてみよう。 っと、その前に口の中の歯みがき粉出してしまおう。 そう思い既に妹に占領されてしまっている洗面台に頭だけ突っ込む用に出す。 「んだぁー!邪魔しないでよ、今髪の毛にアイロンかけてんだから!!」 アイロンくらい横に逸れてやっても問題無いだろと、僕は毎回思うのだが女子からしたらそうでもない無いらしい。 解せぬ。 まぁ、僕はとっとと口の中の白濁液を出しますか。 え、表現がアレだって? いやー、だって僕だって思春期だからさぁー。 はい、言い訳はしません。 そうですとも、変態ですとも。 「ぺっ」 「うえ、キモッ。ヤバいよ公害だよぉ~」 「え、理不尽!」 「え、私が悪いの?」 ここであえて言わせてもらう。 妹はむしろ正しい感性の持ち主だ。
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