第6章
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第6章
しんしんと雪が降り積もってきた。 「指輪、返してもらった?」 「ああ……」 「ねえ、先輩」 「何?」 日は暮れてきて いよいよ追い出すわけにはいかなくなった。 「僕、不安なんだ」 誠也の部屋へ戻ると案の定。 探るような目をして僕に抱きついてきた。 「少し離れていただけで不安」 「やめろよ、そういうの――病的だ」 重苦しい。
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