第1章

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 その言葉が嘘だったとは思わない。大牙はあらゆることから僕を守ったし、いつも側にいてくれた。どんな時でも、僕の傍らから離れなかった。  でも、大牙は僕を裏切った。  灯体にとって生命に関わるリンクを切った。僕とのリンクを。  理由はあまりにもはっきりしている。その直後、大牙は別の灯体とリンクした。  僕には大牙の考えがわからなかった。約束したのに、どうして大牙は僕を見捨てたのだろう。  そうして考えた。同時に直感した。大牙は、その灯体に騙されているのだと。  そうでなければ、大牙が僕を裏切るはずがない。  なくなった僕の心臓がざわついた。けれど、そのうごめきは大牙に届かない。  大牙が純粋に望んで離れたなら、僕も哀しみながらそれを受け入れただろう。  けれど違う。リンクの断絶は唐突で、僕は瀕死の淵に立たされた。  それはきっと、大牙の意志じゃないはずだ。  僕は赦せなかった。大牙をそそのかした灯体から、大牙を取り戻そうと考えた。  だから生きるために、僕はまた別の灯体とつながった。  その灯体は、僕の考えを受け入れてくれた。一緒に大牙を取り戻そうと言ってくれた。
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