プロローグ

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プルルルルル、プルルルルル 受話器から、発信音が耳に届く。 もうこれで17回目だ。 いつもは10回ぐらいで起きるのに、今日はやけに起きない。 いつもといっても、これで起きることは限りなく少ないのだが。 私は通話を切って、ケータイをしまう。 「淳一(じゅんいち)のケータイ、海の中だからって電波が届かないってこと は……ないわよね…………」 あまり電波とかに詳しくない私は、少し考える。 「まっ、大丈夫かっ!」 私は通学路を進んでいく。
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