第一章:とんでもない学生

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「俺はここで待ってるから」 財布を渡して、唯衣を行かせる。 唯衣は自動ドアを通り抜けて、店内に入っていた。 「…………」 待つこと20分、唯衣が出てくる気配がない。 どれだけ悩んでるんだ? それとも、ここのコンビニに売っているのは、唯衣が気に入らないものしか売ってないのか。 「ん?」 周囲を見渡す。今誰かに見られた気がしたが……。 気のせいか? 「おまたせ。ごめんね遅くなって」 「いや、大丈夫だ。じゃあ帰るぞ」 「うん。お金は今度返すね」 無事に買い終えた唯衣を連れて、帰宅路につく。 さっきの視線は気のせいだろう。 「ふわぁぁぁあ~」 唯衣が大きな欠伸をした。 「さすがに今日は疲れたから眠いわぁ~」 「そうだな。そろっと寝ないと」 二人で俺の部屋に入る。 「ところで唯衣。寝るに当たって一つ問題があるんだ」
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