第一章:とんでもない学生

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「乙女だな」 「うるさいわよ」 どこか懐かしさを感じながら、話し続けると、私は今まで聞けなかったことをきこうと思った。 「ねぇ。なんで淳一は強襲兵になったの?」 「…………」 淳一は答えてくれない。 もしかしたら、話したくないのかもしれない。 でも、これだけははっきりしておきたい。 「私は、危ないことはやってほしくないの。それに私、もしかして淳一は昔のこ とを気にしてるんじゃないかと思って」 「…………」 淳一は未だ口を開かない。 穏やかな呼吸音が聞こえてくるだけ。 「ねぇ? 淳一答えて――」 私は淳一の顔が見えるように、顔を上げた 「……寝てるわ」 淳一は穏やかな寝息を立てて熟睡している。 「なんか、真剣に話してた自分が馬鹿に思えてくるわ……」 私は呆れながら、寝ることにした。 「馬鹿」 そう言って、淳一の胸に顔を埋める。 今夜はよく眠れそうだ。
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