第一章:とんでもない学生

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……コォォォン……コォォォン…… 頭に響くような高い音が一定の間隔で、部屋の中に響き渡る。 いや、部屋ではない。ここ周囲一帯に広がっている。 それは自然の音ではなく、明らかに人工的なものが作り上げた音だった。 まだ眠っていたいと思う俺の頭が、それを聞いて覚醒し始めた。 「んぅ~。もう朝かぁ~?」 眠気の残る重たい頭を無理やり起こす。 だが、すぐに横になって布団をかぶってしまう。 ……ピコォォォン……ピコォォォン…… またうるさいほど音が鳴った。 俺を眠らせまいとする音――探信音(ピンガー)が海中の岩か何かによって、跳ね返ってくる。 「わかった、わかったから! そんなに鳴らさなくても起きるよっ!!」 まったくなんてうるさい目覚ましだ。 抹香鯨もびっくりだぜ! 心の中で、音を鳴らす本人に罵声を浴びせ、渋々ベッドから出る。 高級感を漂わせる木製の扉を開けて、家の中央部にある発令所に向かう。 『おはようございます、淳一。お目覚めはいかがですか?』 鉄の隔壁の扉を開けて、発令所に入る。 軽い声で挨拶してきた俺の相棒。 「ああ、最高だよネブラスカ。どっかの誰かがアクティブソナーで起こして下さるから、頭痛がするわ」
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