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俺は恐くて、そばにいた母さんに抱きついた。
結局さらに二人が銃撃されて、場は静かになった。
「おいっ! 誰が殺せっていった!?」
「やらなきゃ気が収まらねぇし。撃たなきゃ舐められちまうぜ!」
『武器を捨てて、人質を解放しろ!』
外に警察が拡張器を使って、声を投げてきた。
「お願い助けて!」
「うるせぇ!! おとなしくしてろ!」
「ひぃぃぃ」
女性が助けを求める。
銃撃した強盗が大声を出すと、女性は頭を守るように手で覆った。
「淳くん。どうしようぅ~」
俺の隣で、同じように母親に抱きついている唯衣が涙を流していた。
「大丈夫だよ。きっと警察の人が助けてくれるから」
「うん」
どうなるかわからない俺は、気休めの言葉しか言えなかった。
ただ、唯衣にあまり心配をかけたくなかった。
「どうすんだよ!! 警察が既に展開してるじゃねぇかよ!!」
「うるせぇな! 俺だってこうなるとは思ってなかったんだよ!!」
「こんなことなら、あんたについてくるんじゃなかったぜ」
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