第二章:大切な人

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俺は恐くて、そばにいた母さんに抱きついた。 結局さらに二人が銃撃されて、場は静かになった。 「おいっ! 誰が殺せっていった!?」 「やらなきゃ気が収まらねぇし。撃たなきゃ舐められちまうぜ!」 『武器を捨てて、人質を解放しろ!』 外に警察が拡張器を使って、声を投げてきた。 「お願い助けて!」 「うるせぇ!! おとなしくしてろ!」 「ひぃぃぃ」 女性が助けを求める。 銃撃した強盗が大声を出すと、女性は頭を守るように手で覆った。 「淳くん。どうしようぅ~」 俺の隣で、同じように母親に抱きついている唯衣が涙を流していた。 「大丈夫だよ。きっと警察の人が助けてくれるから」 「うん」 どうなるかわからない俺は、気休めの言葉しか言えなかった。 ただ、唯衣にあまり心配をかけたくなかった。 「どうすんだよ!! 警察が既に展開してるじゃねぇかよ!!」 「うるせぇな! 俺だってこうなるとは思ってなかったんだよ!!」 「こんなことなら、あんたについてくるんじゃなかったぜ」
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