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照りつく太陽の光を反射する海が煌いて、自然の美しさが一面に広がっている。
「綺麗だなぁ」
海を見渡すと、七時の方向に小さな漁船が見えた。
船員たちは、口を開けて呆気にとられている。
「おはようございます!」
手を振る。
漁船の船員たちも、手を振ってくれた。
多少ぎこちないのが、少し引っかかる。
まあ、潜水艦がいきなり浮上したらびっくりするか。
俺は艦体を撫でた。
俺の家にして移動手段の潜水艦。
全長235m誇る超巨大な潜水艦。仕事をする時にアメリカ海軍に渡された代物
だ。
普通はこんなものは渡されないのだが、俺の父さんがこの潜水艦の建造を手伝ったため、特別に許された。
「ネブラスカ。横須賀港に向かってくれ」
『明後日でいいですか?』
艦内に響き渡る声量でいったら、断られた。
学校に遅刻したらどうするつもりだよ。
「バカ言ってないで早くしろ」
『マグロが食べたい気分ですね』
時々こいつを人工知能か疑う時があるぜ。
長く黒い船体をセイル、ミサイル発射管ハッチ……と順に後部へ目を向けると、
艦尾に設置されているエックス型に配置された舵が動き始めた。
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