第一章

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 あとにつづいた郎党らは水遊びにふける義光を見て、互いに目配せするとにやりと笑い、一斉に丸裸になって川へと飛び込んだ。 「あら、あら、若殿さまったら」  通りすがりの女たちが、義光らを見てくすりと笑う。  これを見逃す義光ではなかった。 「おい、お前たちもどうだ」  満面の笑みで女たちを誘う。あきらかに下心のある、満面の笑みであった。が、女たちは義光らが楽しそうにしているのを見て、それに心を動かされて、 「はあい」  と、駆けながら着物を脱ぎすて素肌もあらわに吉野川へ飛び込み。  嬌声をあげて義光らとたわむれあった。
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