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軽快な音楽を奏でながら、ひかるの携帯が鳴り響く。
ひかるが目覚まし代わりに鳴っていた携帯の音楽を止めると、机の上から男の声が聞こえる。
『おはよう、ひかる。よく眠れたようだね』
いつもの状況と違うひかるは、ビックリして飛び起きてしまった。
しかし、昨夜のことを思い出し、冷静になる。
「そうだった・・・キキか・・・おはよう、キキ」
いつも寝起きの良いひかるは、すぐにカーテンと窓を開け、新鮮な空気を吸い込む。
数十秒ほど朝日と新鮮な空気を浴びたひかるは、窓を閉め、ベッドに座りなおした。
「キキ、私どうしたらいいの?」
これからの事を不安に思い、そして何をして良いか解らず、ポツリと呟いた。
『とにかく、依頼を熟(こな)すことだ。
私がサポートする。心配は無用だ』
キキは立ち上がり、丸い黄色い目を光らせながら答えた。
「そんなこと言っても、どうやって解る訳?
常にキキを連れて歩くわけにもいかないでしょう?」
ひかるは、今日も大学がある。
いくら小さなロボットと言っても、座った状態でも20cmほどの高さがあるのだ。
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