27人が本棚に入れています
本棚に追加
無理をすれば、ひかるが持ち歩くバックに入らなくもないが、事実上無理があった。
『携帯用の通信機器をひかるに持たせると言う方法もあるが、暫くの間は、私を同行させた方が良いぞ。
それに、私はこの形態の他に、2種類の形態に変化することが出来る。
女性の場合、カチューシャと腕輪に変形できる』
そう言って、キキは白い単色のカチューシャに変形した。
「キキ、凄いのね!」
ひかるは、目を丸くしながら机の上のカチューシャを手に取り、一通り眺めた後、自分の頭に付けてみた。
テーブルの上の卓上鏡で自分の顔を覗き込む。
「うんうん、これなら邪魔にならないわね」
その言葉に、頭の上から声がする。
『それは良かった』
ひかるは頭の上のカチューシャを取り外し、机の上に戻した後、言葉を発した。
「これじゃぁ、ダメじゃない?」
『何故だ?』
キキが理由を求める。
最初のコメントを投稿しよう!