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「ところで、これ、誰のいたずら?
どうせ、サークルの誰かなんでしょ?
そこまでは、プログラムにないかな?」
小さな白いロボは、私の顔を見ながら答える。
『いたずら?何のことだ?
ひかるは、同梱の用紙に承諾して、ブレスレットを装着したのだろう?
それと、サークルとは何だ?
申し訳ないが、ひかるに関する情報は、名前と住所までなのだ。
その質問には、答えられない』
私は、どう見てもおもちゃにしか見えないロボが、きちんと会話を成立させていることに驚いた。
そして、このロボの送り主が誰なのかが未だ謎だった。
「へぇぇ、ちゃんと会話できるんだ。
最近のおもちゃって、凄いなぁ・・・」
『私はおもちゃではないぞ。
こう見えても人工知能のレベルは最上位だ。
ひかるのサポートは万全にするつもりだ。
それより、同梱のシールはもう貼ったのか?』
私は、箱から取り出して横に置いたままの、人型シールを手に取って、ロボの前に見せた。
「シールって、これのこと?」
『そうだ。そのシールを、体のどこでもいいから貼ってくれないか。
それで準備が整う』
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