引きずり女

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引きずり女の方を見ると、もうすぐ霊界へ引きずり込めるからかニタァと気味悪く笑った。 「ヒィッ!!!!!!」 男子生徒は怖さの余り、歯がカタカタと鳴っている。 ズルズル…と、少しずつ黒い渦の方へと引っ張られていく。 ちょうど空いていた窓へ、腕が引っ掛かった。 一階だった為、男子生徒は渾身の力を込めて窓をよじ登る。 死にたくない…死にたくない…! 男子生徒が、なんとか窓をよじ登り庭へ落ちた時、片方の上履きが脱げた。 引きずり女は、それを取り渦の中へと消えていった。 た、助かった…。 少しチビっちまった…。 ヨロヨロと木を持って、なんとか立ち上がる。 そのまま家へ帰りたかったが、探しに来ていた教師に見つかり移動教室に連れて行かれる。
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