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克哉は腕組みをして考えている。
本来、克哉は幽霊など信じない性格であったが、この友人は何か怖い目に遭ったんだろうと考えた。
「俺、放課後帰るのが怖くて怖くて…」
男子生徒は再び頭を抱えて震え出した。
「なら俺が送れるとこまで送ってやるよ。後ろから、その引きずり女ってのが襲ってくるんなら、お前が前歩いたら大丈夫だろ?」
克哉は、男子生徒を少しでも安心させるようにこう言った。
「ありがとう~!お前、やっぱいい奴だな!女子達が惚れるのも分かるよ!俺も惚れそうだ」
男子生徒は安心して、少し涙ぐんでいる。
照れ隠しに克哉に抱きついた。
女子生徒達は、羨ましそうにその様子を眺めている。
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