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柾紀と初めて出会ったのは、高校2年の、英語の少人数クラスだった。
あたしは文系クラス、柾紀は理系クラスで。
8クラスもあるこの学校で、普通だったら絶対に会わなかったあたしたちが出会ったのは、本当に偶然だったんだ。
『(わ…、めっちゃイケメン……!)』
それがあたしの、柾紀に対する最初の印象。
綺麗でどこか中性的な顔は、もちろん印象的だった。
怠そうに細められた瞳も。
太陽の光に照らされ、透き通ったブラウンになる髪の毛も。
頬杖をつくゴツゴツした、いかにも男の子らしい手も。
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