1.5杯目

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彼の全てがあたしを惹きつけた。 『(こんな綺麗な男の子がいるなんて……)名前は何ていうの?』 気付けば、あたしは本能のままに柾紀に声をかけていた。 『は』 頬杖をついていた柾紀が、はっとしたように顔を上げる。 柾紀――そういえばその頃はまだ、“岡本くん”って呼んでたっけ? 『あたしね、広瀬桜!6組!血液型はA型!よろしくね!!』 『ん……あ、あぁ』 よろしく、と困惑したような表情を見せる柾紀。
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