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まだ少しの混乱を引きずりながら
確認事項に目を通し、
TAKUMIに言われた通り
地下駐車場に行く。
無機質に静まり返った
寒々しい空間をうろうろしていると、
「おい」と低い声が小さく響いた。
声のした方に目をやると、
だいぶ奥の方に長身の姿が見えた。
響くとはいえ、そう声を
張り上げたふうでもなかったのに、
本当によく通る声だ。
「お待たせして、申し訳ありません」
「いや、こっちもいきなり来て悪かった」
.
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