2173人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
返事をどうしようと考えていると、
後ろからポンと肩を叩かれる。
「志緒ちゃーん、
いないと思ったらこんなとこにいた!」
振り返ると、そこにいたのはKE-TA。
KE-TAの本名は、
蛍太というのだそうだ。
童顔でいつも明るく笑う彼は、
“Raison d'etre”結成時、
まだ10代だったはず。
つまり、歳はあたしと同じくらい。
「あ、KE-TAさん。
すみません、
ちょっと携帯が気になって」
KE-TAは赤い髪をサラサラと
揺らしながら、
あたしの手元を覗き込む。
.
最初のコメントを投稿しよう!