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KE-TAは今にもスキップしそうな
軽い足取りで、フロアに戻っていく。
その背を見ながら、
今起こったことを整理した。
「……あの、TAKUMIさん」
「なんだ」
「何ですか、俺専用って……」
「……蛍太、あんな顔して
気に入ったらしつこいからな。
そういうことにしとけ」
「……」
聞きたいのはそういうことじゃないけど。
「誠司か」
「え?」
「それ」
TAKUMIは無表情であたしの手元を
しゃくって見せる。
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