第2章

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「かいちょ………こわい………の?」 「は?なんのことだ?」 僕の背中に冷や汗が伝う。 「人に……好意を………寄せられる……ことが…………」 っ!! 「…お前になにがわかる…。」 思ったよりも低い声が出てしまった。 「かいちょ……ごめんね……今まで……ひどいことして……」 「っ!?」 なんで謝るんだ。 そんなことを言われると僕は…… 「はなせっ!」 「かいちょ……なんで……泣いてるの……?」 遅かった。一粒涙が零れ落ちると、あとからあとから涙があふれてくる。 「……うっ…ぐすっ……もっ…やだっ……もう…嫌われたくないっ」 瀏が僕に触れてこようとした時、 「すいませーん!遅れましたぁー………あれぇ?」 他の生徒会のメンバーが来た。 風紀委員長のおまけつきで。 「なんで会長は泣いてるんですか?」 なぜか、不安そうな顔で聞いてくる副会長。 「へぇ……かわいいじゃねぇか。会長様よぉ?」 「ほんとだよね!ねぇねぇ!これがほんとの姿なのぉ?」 そう言いながら、委員長と梛が僕に近づいてくる。 「ふぇっ……」 怖い。 誰か助けて! 「なにをしているんですか?綺音から離れなさい。」 銀狼先生…? 「さ、綺音。行きましょう?」 先生はそう言い、僕をお姫様抱っこをした。 「わぁっ/////!?銀狼先生////!?」 「暴れるな。落ちるぞ。」 僕はおとなしく抱っこされていました。 だって、落ちたくないんだもん! 残された生徒会メンバーと風紀委員長は、ぽかんとした顔でこちらを見ていた。 たぶん、みんなは敬語が取れた先生を見たことがなかったからかな。 「どこに行くんですか?」 僕が聞くと、 「保健室。」 と、返された。 なんでだろ?
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