45歳 高波営業所長のsecret

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同族会社で、これ以上の出世は望めないコネなしの俺には。 オフィスで逢えなくなっても、真千子と俺の関係は変わらなかった。 それどころか、ますます親密度を増した。 太っているわけでもないのに、なぜか二重顎の真千子は(多分、下の歯並びが良くないせい)目が細く、決して美人の部類ではなかったけれど、真っ直ぐでしなやかな黒髪と白肌。それに、23歳という娘盛りの若さが彼女を救っていた。 その肌のハリツヤは同い年の妻がとっくに無くしたものだ。 そして……服を脱ぐと、意外にボリュームのあるバストとヒップ。 引き締まったウエストと太もも。 それらは俺を若返らせ、男としての自信を取り戻させてくれた。 「奥さんと別れなくてもいい。 私、高波さんと一緒にいられるだけで」 真千子は性格が不倫向きだった。 引っ込み思案のくせに、プライドは高い(物分かりのいい女を演じる)。 白馬に乗った王子様を待つタイプで、今時の若い男は草食系と呼ばれる連中ばかりだから、平行線を引くばかりだったらしい。 真千子は色恋にほとんど免疫がなかった。 元々、頼り甲斐のある年上男性が好みという彼女は、俺と関係を持った途端、「恋の奴隷」ぶりを発揮して俺を喜ばせた。
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