私、先生です!

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私、中歳澪(なかさい みお)は 3月に大学を卒業したばかり。 そして、今日から晴れて、 小学生の頃からの夢だった、 「学校の先生」 になる。 大学入試に失敗して、 教育学部のある国立大学には 落ちた私。 数学が大の苦手で、 入試でも自己採点結果23点 という、恐ろしい数学を たたきだした。 あ、ちなみに100点満点ですから。 で、高校の担任が、 「教員免許が取れる大学を 受けろ!」 と言うので、 それまで候補にも あがってなかった大学を受験。 得意の国語と英語を活かして、 合格。 だけど、ちゃんと国立に 受かった同級生達に比べて、 私は出遅れてる! そう焦った私は、 大学時代はものすごく勉強した。 ちなみに学部は文学部。 周りには文学少女が大学生に なったような子ばかりで、 会話もちょっと異様。 「それってさー、 太宰的なニュアンスじゃない?」 「ううん、彼はそんなつもりじゃないと思うの。 どっちかと言うと川端寄り。」 ・・・太宰だの川端寄りだの これが恋愛トークに聞こえます? そんな会話には ついていけるはずもなく、 たまたま一般教養の 授業で近くに座った、 英文科の女の子と 仲良くなった。 その子も、教員免許は 取りたいって言ってたし。
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