学園の生徒との初めての交流

2/31
130人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
魔法学園に在籍中に魔法使いとしての二つ名を得てしまった僕。 まあ、活動する時はローブを羽織ることが絶対だし。 僕が二つ名持ちと言う事は絶対に内緒だと言われた。 知られれば、面倒な事になると言われた。 命が狙われる事は勿論、激しい嫉妬と羨望に晒されて楽しい学園生活などでは無くなるだろうと言われた。 学園に通う魔法使いの卵たちの目標は、まずは、使い魔を召喚して正式に魔法使いになる事。 そして、強い魔法使いになって魔物を倒して二つ名持ちになって、出来れば魔獣討伐にも参加出来るような魔法使いになって故郷に錦を飾る事なのだから。 その為にはどんな事でもすると言う者達も居るのだ。 目的が既にずれていておかしいのだが、そんな事にも気づかずに他者を蹴落として這い上がることに懸命になってしまう者達。 貴重な魔法使いを減らす事にも繋がるので見つかれば、厳重な刑罰が待っており、魔法を悪用すれば、犯罪者となって魔法使用者どころか、魔法の使用さえも禁止されてしまうのだ。 そうなれば、もう絶望しかない。 幼い頃より魔法使いとなるべくして教育を受けて育った者達は、此処まで来て、急に魔法を使えないようになれば、殆ど全ての者は廃人となり絶望のままに死んでいく。 いきなり、魔法のない生活をと言われても自力で行きて行けないのだから、止むを得ない事だ。 だが、此処で甘い処置をすれば、将来に大きな遺恨を残すことになり、最悪大きな犯罪へと繋がる可能性がある。 その芽を摘む為には止むを得ない事なのだ。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!