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魔法使いが犯罪者となれば、その抑止は並大抵では出来ないのだから、仕方ない処置でしかない。
僕は、深呼吸してから合同演習場の扉を潜った。
中では多くの生徒達が魔法の練習をしていた。
僕が中に入った瞬間。
魔法の音が止まり、全員が僕に注目した。
僕は思わず足を止めてしまった。
直ぐに、教員と思われる大人が僕のそばに走って来た。
「君が今日から授業に参加する生徒ですね」
僕は頭を下げて言った。
「はい。エラールと言います。宜しくお願いします」
そう言って僕は顔を上げる。
先生の向こう側から多くの生徒達がこちらに注目していた。
先生が笑顔で言った。
「私は、ノーマンと言います。宜しくね。エラール君。途中からの編入になるから、馴染むのが大変だと思うけど頑張ってね」
そう言って振り返ると言った。
「さ!皆、休まないで今の練習を続けて。これは、君たちの魔力量を上げるための訓練だからね。少しでもフラッとしたら、止めるように!」
先生の言葉で理解した。
今の授業は、魔力量の底上げのための訓練だと。
「さ。君も空いてる場所で参加しなさい。初級魔法を放つんだ。他の人には気をつけてね。
あ、君の属性は?」
僕は、考えていた属性を答えた。
「はい。光です」
僕の言葉に、先生は驚いた表情をする。
そう・・・・・光は珍しい属性。当然、闇もだ。
それに輪をかけて珍しいのは空間とかそういった属性なんだけどね。
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