第1章

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ようやく落ち着きを戻してきた蒼葉は自己紹介の返事をする。 上半身の背伸びをしながら深呼吸をし、気持ちを切り替えて眠気を飛ばす蒼葉。 普通とは違うような出会いであるが、最初に関わった同級生。 「よし!よろしくね、神木くん」 「うん。蒼葉さん」 名前呼びなことにはフランクな人だなーとしか思わず、馴れ馴れしいなどとは思わない。 「足大丈夫?」 「普通に歩く分には平気だから問題ないよ。入学式は……終わっちゃてるからどこのクラスか見に行かなくちゃ」 神木は蒼葉の足を案じたが、元気に答える蒼葉の笑顔を見てほっとした。 ここで蒼葉の容姿を確認しておこう隈のある目元に、整えていないボサボサの髪。 他の人物が見たら寒気がするだろう。
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