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俺が起きたのは辺りが真っ暗になっていた頃、
外で倒れていたはずの俺が何故か自分の部屋のベッドに寝ていた。
夢落ち、か。
ホッと胸を撫で下ろすと身体を起こそうとする。
ズキンッと頭に激痛が走る。
俺はまたベッドに横たわる。
「起きたの?」
部屋の奥から声が聞こえてくる。
俺は慌てて起き上がるとそこには夢で出てきた少女が現れる。
夢の中に現れた少女
なんで俺の部屋に・・・
「き、君は」
俺は彼女に問い掛けると彼女は制服の胸ポケットから何かを取り出す。
取り出したのはシルバーフレームのスマートフォンだ。
俺は部屋を見渡す。
すると、テーブルの上にブラックフレームのスマートフォンが置かれていた。
「ハァ、ハァハァハァ」
急に呼吸が苦しくなり胸を掴むとその場に伏せ込んだ。
夢じゃ、なかった。
あれは現実だった。
あの非現実的な出来事は本当に起きていたんだ。
「大丈夫?」
少女は俺の背中を優しく擦る。
彼女に背中を擦って貰っていると何故だか呼吸が少しずつ落ち着いた。
「ごめんなさい。あなた、ビギナーだったんだね」
ビギナー?
「あれは、現実なのか?」
俺の口から彼女への質問が溢れる。
彼女は「ええ」とだけ返事をする。
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