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エクセルはモートに電話を変わった。
「もしもし」
『あ、もしもし、私、採用のお手伝いをさせていただいております、株式会社ヒトウールの佐藤と申しまして、この度ですね、求人媒体のご紹介でお電話させていただきました。
今、少しだけお時間頂戴してよろしいでしょうか』
「……はぁ」
『実は私ども、ほとんどの求人媒体を取り扱っているのですが、その中でも特におすすめの媒体がありまして』
「……はい」
そのようなやり取りが数分続いたあと、
『それでは来週火曜日の午前11時にお伺いいたします!
何卒よろしいお願いいたします!
失礼いたします!』
アポイントを切られた。
その日の電話は、それだけだった。
「おい、八丁モート、今日も依頼がないが、どうするんだい?」
オ・ランドが眉間にしわを寄せて尋ねる。
「俺に聞かれたってしょうがねぇだろう」
「何言ってんだ!
エイト・ブロック堀がリーダーなんだから、おめぇが仕事取ってこねぇとダメだろうが!」
「仕事仕事ってなぁ、俺には市役所職員のれっきとした仕事があるんだ!
裏仕事なんて、向いてねぇんだよ!」
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