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「いるのかよ!」
「はい、先の大臣暗殺などで実績をお持ちのようですね!
いかがですか、直接メッセージも送れますよ」
とんとん拍子に話は進んだ。
見事契約になった。
サイは素敵な声と凶悪な笑みを残して、帰って行った。
「おい、八丁モート、あたしら、仕事ないよな?」
オ・ランドは、低い声でモートに尋ねた。
「あぁ」
「さっきの求人広告、いくらするんだい?」
「ざっと20万ってとこか」
「その金、誰が出すんだい?」
「折半でどうだ?」
部屋の中を木枯らしが吹き荒れた。
やがて地鳴りのような音が、オ・ランドの中から湧き上がってきた。
「ばっっっかじゃねぇのか!
てめぇが勝手に契約したんだろうが!
てめぇが支払いやがれ!」
「そんな金あるわけねぇだろ!
俺ぁ毎月携帯代と昼飯込みで2万円の小遣いしかねぇんだ!
キャバクラだって行けやしねぇんだ!」
「仕事取ってくりゃぁいいだろうが!」
そこへ、黒電話がジリリリリンと鳴った。
エクセルがクールに電話をとる。
「もしもし……、はい、はい、お待ちください」
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