6人が本棚に入れています
本棚に追加
エクセルが受話器を振り上げ、モートを呼ぶ。
「電話だ」
「俺?」
モートはめんどくさそうに受話器を取った。
『あ、モート様でいらっしゃいますか、私、株式会社ヒトウールの佐藤でございます!
このたびはご契約いただきまして、ありがとうございました!
取り急ぎお礼ということで、お電話取らせていただきました!
お忙しいところおじゃましました!
今後とも、何卒よろしくお願いいたします!
失礼いたします~!』
電話が切れた。
「誰だい?」
「サイだ」
「……サイか」
三人は重苦しい空気に包まれた。
重苦しい空気のまま、夕方を迎えた。
「さー今日も帰るか」
と、モートが応接セットのソファから立ち上がろうとしたときである。
電話が鳴った!
「もしもし」
すぐにエクセルが取る。
『すいません、そちら、殺し専門のラストニードルズでしょうか?』
依頼だ!
すぐさまオ・ランドが受話器をもぎ取り、女子力MAXの声で受付嬢を始めた。
「はい、ありがとうございます。
初めてのお客様でいらっしゃいますね」
最初のコメントを投稿しよう!