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「どこがって……」
キーコとアニーは顔を見合わせて、
キーコは、ハッと眼を円くしました。
アニーも釣られて眼を円くしました。
そんな二人は、朝食を美味しそうに頂くディダムを、改めて眺め直したのでした。
「ディダム……さん
あなた女性になってるって……それご存知?」
ディダムは、小さな箸とお茶碗を置くと、
『キーコさんにアニーさん、惚けた振りをしてごめんなさい』
ペコリと頭を下げました。
「影うさぎは、子を宿すと女性に戻る……
この話しはあなたから伺ったお話よ、ディダムさん」
「僕もそう聞いたよディダム……さん」
『おふたがたの仰有る通りですわ……
わたくし、懐妊致しました』
「誰の子を!」
キーコとアニーは口を揃えて尋ねるのでした。
「まさか……」
これも揃って出ていました。
『その、まさかですわよ。
キュリオシティの子を宿しました』
「ちょっとぉ、相手は機械だよ」
「キーコ、影うさぎは肉体の交わり無しに、想い詰めたら赤ちゃんが授かるんだよ。
凄いよ! まるでマリア様みたいだね……アハハ」
「それはそうだけどさ……
日本の女性のはずじゃなかったの?」
「流暢(りゅうちょう)な日本語を喋ってたよ、キュリオシティは」
「そうだったけどね……
ま、取り敢えず……おめでとうディダム」
キーコとアニーは不思議そうな表情を浮かべながら、祝福致しました。
『ありがとう、キーコさんにアニーさん。
とっても幸せな気分だわ、わたし』
「幸せの気分は良いけど、
あなたの子は、あなたのお腹を突き破って産まれるんでしょう」
「そうなると……ディダムさん、あなたは死んじゃうの?」
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