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“これは夢だ”
ふと意識が浮上する。
こんな事で目覚めてしまう頭は悲しいくらいに冷静なのかもしれない。
第一話 これが日常で、これが私
実に有意義な私の至福の時間は、やかましいクラスの声と先生の怒鳴り声で崩れ去ってしまった。まあその前に目は覚めていたけど。
窓際の席は睡眠にしてきだがデメリットがある。それは常に太陽に照らされ続けることだ。
夏は換気のために窓を開け、カーテンを縛っているこの学校での授業中の睡眠は時として命の危険に関わる。
私も既にその寸前に片足を突っ込もうとしていたかもしれない。
薄いワイシャツの上に着たニットベストは長時間太陽にジリジリと照らされていたおかげでじっとりと汗をかいていた。
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