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しばらくすると、お待たせー、と間の抜けた大介の声が耳に入る。
大して待ってはいないが、「遅ぇよ」と返した。
「腹減ったなー。今日もこき使われた。
晩飯、なんだと思う?」
「肉じゃがが食いたいってリクエストした」
「守のリクエストなんんじゃ、
間違いなく肉じゃがだな。
イツの肉じゃがウマいんだよなー」
「葉流さん仕込みだろ」
「だろうなー。
教えられてできるところがすごいよ」
「高橋一流万能説だな」
「ほんと、それな」
言った後、あぁ、と大介が言い直した。
「違えな、高橋家万能説、だわ」
また、けたけたと笑う。
一流に限ったことではない。
母親の葉流も、父親の流も、妹の満流も。
あの家族は異常だ。
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