第8章
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「いいよ」 縄が解かれる。 征司は蔑むような瞳で僕を見て 「やれよ。弟を貸してやる」 言い放った。 「お兄様っ……!」 和樹の方は一変 不安げに兄を見つめて目を丸くした。 「いいだろ?先生にそこまで言わせたんだ」 だけど征司は取り合わず。 「一度くらいやらせてやれよ。減るもんじゃなし」 投げやりな態度で ベッドサイドの椅子に身を投げる。
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