第8章

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くすぐり合うような笑い声。 キスを交わす兄弟を横目に 「ンッ……」 身体をよじれば ゴロンと間抜けな雪だるまが 頭からベッドの下に落下した。 「おや、お目覚めか」 ふんわりと貴族的な頬笑みを浮かべて 近づいてきた征司。 「ああ、クソ」 ぐしゃりとつぶれた憐れな雪だるまを踏んで 眉をしかめた。
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