02.不可解ナ、感情。

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「い、今っ… キスした?! それに、マヤの事好きになれって…っ」 「シン…落ち着け」 落ち着けるわけがない。 意味がわからない。 マヤにキスされて、俺のコト好きになれよって…!! 「俺は…俺には、沙彩がいるから…っ」 「ふぅん。 『男同士だから』とか、『俺の事が嫌いだから』とかではないんだ」 「――…っ?!」 カァッ、と、体中の血が沸騰しているんじゃないかと勘違いしてしまうくらい。 熱い。 「マヤの事は、嫌いじゃないけど…。 …っマヤこそ、俺の何処が好きなんだよ?!」 「顔」 「顔?!!」 そ、即答された… 「それこそ意味わかんないよ。 俺、マヤみたいに格好良くないし…」 「そう? 俺はシンの顔、スキ。 あとカラダも」 「カラダ?!!」 どうしよう、意味わかんない… そんな事、同性…ましてや、沙彩にも言われた事ないのに。 「…じゃ、もう一回ちゅーさせて。 それで、嫌だったら止めるから」 「…え、ちょっ…待っ」 ちゅ、 …ちゅ、 親が子供にするみたいな、稚拙なキス。 額に、目蓋に、唇に、 ――…ぬる、
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