02.不可解ナ、感情。

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「っ??!」 前触れもなくねじ込まれた舌に、体がビクンと跳ねる。 咥内をくまなく舐め回され、舌を強く吸われたり、裏を舐められて… 「…っふ、…や…」 「シン…気持ちい?」 こんな、…こんな、の… 沙彩とですらした事がないのに… マヤの舌に、犯されているみたいで。 「シン」 「ふぁっ?!」 「…勃ってる」 するりと、撫でられた下半身。 自分でもわかっていた。 でも恥ずかしくて認めたくなかった。 マヤにキスされて、勃起してしまったなんて。 「あー、もう。 我慢出来ない。 …犯していい?」 「!!! だっ…ダメーっ!!」 ドンッ!! 「ば、ばか… マヤのばかーっ!」 真耶がよろめいた隙に、足元に落ちたカバンを抱え込んで、ダッシュでその場を離れた。 無我夢中に、 一心不乱に、 「…はぁっ、…はぁっ、… ……あっ?!」 ズザッ、!! 石ころか何かに足を取られ、思い切り転んでしまった。 早く、立たなきゃ… 「……っ」 足が、ガクガクと震えている。 立たなきゃ。 帰らなきゃ。 ……マヤ 「なんで…」 仲良くなれたら嬉しいって思ってた。 勿論、友達として。 でも… 「…無理だよな、もう」 きっと、彼にも嫌われた。 …否、そうであってほしい、なんて。
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