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その後も、数えきれないくらい欲を吐き出して、体も心もドロドロになって…
いつのまにか、意識を失っていた。
俺が眠っていた間、両親と沙彩から連絡があったらしいけど、マヤが俺のフリをしてメールをしたと言っていた。
勝手に携帯をいじられた嫌悪感、というよりは…用意周到だなーなんて、何だか感心してしまった。
「…山岡との事、どうする?」
「え…」
お湯で濡らしたタオルで俺の体を拭いながら、マヤが問いかけてくる。
自分でやる、と言ったのに聞いてくれなかったからだ。
「…うん。
沙彩が他の男の子の所に行きたいっていうなら、応援する。
…それで、時間はかかると思うけど。
マヤと向き合っていきたい…」
「あぁ…いくらでも待つよ。
シンのためなら」
ちゅ、と音を立てながらするキスは、何だかくすぐったくて。
身を捩って笑う俺の頬を、マヤがいとおしそうに撫でる。
「シン、好きだよ」
「…マヤ…」
マヤの首に腕を回して、密着する様に体をすり寄せる。
怖かった筈なのに、今となっては、もっと、もっと欲しい。
誰かに愛されるって、こういう事なんだろうか。
「…マヤ、もっと」
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