【7】

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真紀は話をする為に、向きを変えて浩二と向かい合った。  「……ねぇ、さっき浩二は、 『俺の夢は医者になることだが、授業料の為に屈辱的な店外デートを……』 なんて事を呟いていたよね」  「……俺、そんな事を言ったか? 忘れてくれ。 人前では弱音を吐かない筈だが、何故かお前の前では正直になれる……不思議だ」 「ねぇ、浩二……ホストクラブ辞めたら……」  「真紀……冗談は止めてくれよ。 俺も辞めたいけど……肉親のいない俺には……」 浩二が暗い顔をして、言葉を濁した。 「……もしかしたら、わたし……浩二の夢を応援……出来るかも……」 「えっ! 何だって」 浩二が真紀の上腕を掴んだ。 「浩二、腕が痛いよぉ……」
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