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「こんばんは」
「こんばんは」
浩二と真紀が同時に挨拶をした。
「こ、こんばんは。 エレベーターが途中で止まっていたので、人が乗っているとは思ってなくて……」
「それは、ビックリなさいましたね。
途中でエレベーターが止まってしまったので、緊急電話をしようかと思っていた所なんです」
「そうなんですね。 最近は地震が多くて怖いですね」
犬の頭を撫でながら、中年の婦人はそう言ってエレベーターに乗り込んだ。
「では、失礼します」
浩二は丁寧に頭を下げて言った。
真紀も、チョコンと頭を下げる。
頭を上げたらエレベーターのドアは閉まっていた。
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