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男の独り暮らしは乱雑に物が置かれ、台所は食べ終わった食器で溢れていると、
いうイメージが真紀にはあった。
それで、浩二が出掛けて戻ってくるまで部屋の掃除をしようと思っていた。
その目論みが崩れて、真紀は少しがっかりした。
料理は浩二が戻る30分前に作れば良いから、シャワーを浴びよう……。
真紀は玄関のドアをロックして、
衣服を脱いで素っ裸になった。
浴室のドアを開いた。
浴室はトイレと湯船のユニット式であった。
床暖房のせいか裸でも寒くない。
「よし」
真紀は、そう呟くと湯船の底に栓をして、お湯と水の蛇口を開いた。
『キャー』
その時、浴室が少し揺れた。
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