第1章

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「行かないって、離し…」 「夢。言うこと聞けよ」 私の震えた声に被せるように低い声で吐き出されたセリフ。 もちろん彼が言ったもの。 声が飛んできた方を見上げると、目が笑っていない彼がいて 「…っ」 足がすくんで動けなくなる。 どうしよう、連れてかれるっ! と思った瞬間、体がふわっと浮いてストンと二歩ほど後ろに降ろされた 元カレの手から離れて、温かい上着にすっぽりと包まれた
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