ジャンプ1

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隊長とのランデブーを終えて、勇気を見た。 弟に恋愛相談する姉ってどうなんだろう。 しかも、弟は7つも下なのに。 じっと勇気を見たら気が付いたみたいだ。 ソファーで漫画を読んでいた顔を上げた。 「何?」 「いや、あのさ、サプライズってされたら嬉しいかなって。」 しどろもどろになるのは、恥ずかしい気持ちがあるから。 こんな相談。 「種類にもよるんじゃないの?いきなりゴキブリとかプレゼントされたら驚くけど嬉しくないよ?」 うん、それは、分かる。 言われなくても分かる。 そして、ゴキブリなんてプレゼントできない。 掴まえられないし、怖いから。 「あのね、酒井さんの家にちょっと掃除しに行ったらテーブルの上に大阪で住んでるところの合鍵と住所が書いた紙が置いてあったからいきなり行ったら驚くかなって。」 私を見ている勇気の視線が痛い。 「ねーちゃん、バカでしょ。それ、来ていいから置いてあったんでしょ。」 だよね、そうだよね。 「じゃぁさ、例えば、今度の土日で大阪に行く予定だったんだけど、内緒で金曜日の日の夜にとかは?有給使ってお昼過ぎに行ってご飯作って待ってたら重たい彼女かな・・・。」 れんこんのキンピラが食べたいと言っていたから、作って待っていたらどうだろうか。 「いや、嬉しいと思うけど。だって合鍵、置いておいたってことは来ていいって意味でしょ?予定外に会えたら、すっげー嬉しいでしょ。重たくはないでしょ。招かれざる客ってわけでもないんだから。」 勇気の言葉に勇気をもらったと言ったらダジャレだけど、お昼に課長の自宅で鍵をこっそり貰って来てから考えていたことが重たくないと知って、嬉しくなった。 「そっか。じゃぁ、有給か半休とって金曜日に大阪に行こうかな。その方がいっぱい遊べるし。」 「そうそう、その方がいっぱい一緒にいられるしでしょ。」 笑う勇気に、笑い返すことはできなくて、なんか照れてこそこそとお風呂場に向かった。
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