ジャンプ2

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課長が教えてくれた『エブ』に夢中になっていたら、新大阪へは本当にあっと言う間だった。 1時間なんてそうだよね、あっという間だよね。 さすが新幹線。 さすがのぞみ。 新大阪なんて来たことない。 課長の住所周辺の地図は家で一応、パソコンから印刷してきた。 スマホで見てもいいけど、アナログ人間の私には、紙に印刷した地図の方が見やすいから。 人の多さに驚かされる。 さすが商人の都だ。 案内板を眺めて改札を出て。 ここからJR様に乗り換えて大阪駅に向かわなくては。 大阪駅の近くには、昔、小説で読んだ阪急うめだ本店様があるはずだ。 ん? 迷子の迷子の美由紀ちゃんになってるか? 頭上の案内板を見ながらウロウロ。 あぁ、こっちか。 なんとか、乗り換え成功。 そして大阪駅に到着。 夕飯は、お重の中に詰め込んできたからいいとして。 阪急うめだ本店様は昔、小説で読んでから一度は行ってみたい場所だった。 お土産はやっぱり阪急うめだ本店様でここでしか手に入らないお菓子を入手したい。 都市部はどこも都市部なのか。 車も多いし、大通りは凄い人。 この街のどこかで、課長も働いているんだ。 有給万歳。 地上に出たのは正解だったらしい。 大阪がどんなところなのかが分かるから。 地下にいたら、名古屋の地下街と変わらないもんね。 地上も変わらなかったけどさ。 強そうな『なにわ』ナンバーがたくさん走ってる。 俺の前はナンピトたりとも走らせねーぜ。 荷物は少なめにしたつもりだったけれども、けっこう重たいかも。 阪急うめだ本店様をちょっと眺めたら、課長のお住まいに移動しよう。 時計を見たら、多分、今、お昼だよねって時間だ。 電話、してみようかな。 道の端っこ、通行人の邪魔にならない場所で、スマホを取りだした。 課長、課長、変態課長・・・。 リダイヤルでいいんじゃん。 着歴でもいいし・・・。 えいやっ。 耳にスマホを当てて、今か今かと出てくれるのを待つけど応答なし。 営業に出てるのかな。 だったら邪魔しちゃ悪いし、夕方の仕事が終わったくらいの時間にかけ直そうかな。 よし、阪急うめだ本店様だ。
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