ジャンプ2

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高鳴る胸の鼓動を押さえつつ、人差し指で画面をタップ。 こんなにドキドキしながらスマホを弄るのは購入した日、以来だ。 ・・・不発弾。 待てど暮らせど出てくれない。 不発弾だ。 着弾できなかった。 忙しいのかな・・・。 でもさ、お昼にも電話したんだし、着歴だって残ってるでしょ。 あれから数時間。 一応、就業時間も終わってるんだから暇を見つけてかけ直してくれてもいいのに・・・。 お昼も電話して、今、電話して、これでメールを送ったら、重たいかな・・・。 忙しいのかもしれないし。 月曜日までだし、8月営業。 今頃、必至に仕事をしてるとしたら、邪魔しちゃわるいよね。 うん。 私が有給を取って、ここにいること知らないんだし。 8時まで待って、もう一回だけ電話しよう。 3度目の正直。 いや、こういうときに限って2度あることは3度あるな感じでまた電話に出てもらえなかったら・・・。 課長に限ってそんなことないと思いたいけど、いつか言っていた『遠くの彼女よりも近くの女』とかって言って浮気・・・。 4610画像だけでは飽き足らずに 『やっぱ実物だよなー。』 とかって・・・。 『処女なんて面倒なだけで楽しくねーんだよ。』 とかって・・・。 『動画みたいに気持ち良さそうな顔してよがってくれねーとクララも萎えるんだよなー。アイツ、体だけじゃなくて反応までマグロだし。』 とかって・・・。 考え出したら、どんどん悪い想像が自分の中で広がっていく。 どうしてこんなときに限ってお得意の妄想が湯水のごとく湧いてくるのか。
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