ジャンプ2

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何も手に付かなくなるとはこのことかと思いながら、本当に何も手に付かなくて、テレビをつけてみた。 こんな時間に何がやってるのかさえ分からずにただつけただけ。 夕方のニュースが流れていた。 大学職員が痴漢で捕まった。 余罪を追及。 飲食店で殺人未遂事件。 痴情のもつれが原因か。 こんなときに限って、明るいニュースが流れてこない。 痴漢と聞いて一瞬課長の顔を思い浮かべてしまったけれども、課長は大学職員ではない。 飲食店で殺人未遂事件をおこしてしまいそうな精神状態なのは、私だ。 それも、痴情のもつれで・・・。 テレビなんか見るからダメなんだとテレビを消した。 そうだ、テレビよりもパソコンだ。 勝手に指が『浮気 対処法』と動いて検索してしまった・・・。 私の頭の中が病んでいるのか、心の中が病んでいるのか。 課長に限って、そんなことないって思いたいのに。 今日は、仕事の日だし営業厳しいって聞いてたじゃんか。 でも、日曜日に課長から電話がきたっきり、課長から電話ってかかってきてない。 水曜日に私が電話したのが最後だ・・・。 日曜日の課長の様子だと、そうとう精神的にも疲れてそうだったし。 そんなところで可愛らしい女の子ちゃんから言い寄られたら。 『二番目だっていいんですっ。』 なんて言ってパッチリした大きな目を潤ませて迫られたら・・・。 『体だけの関係でもいいんですっ。』 なんて言って胸の谷間をチラつかせて迫られたら・・・。 『俺も男だ、許せ、みゅー。』 とかって光の速さで私に謝罪してそのまま・・・ 発射・・・。
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