おまけ 片桐の憂鬱

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  「オイ、新人営業マン。中野さんの後釜なんだから、テメーも気合入れて仕事しろよ」 「もう新人営業マンじゃないですって、大下です。お手柔らかにお願いしますよ」 「編集長、そうやって取引先の人を相手に思いっきり絡むのやめてください!」 「いえいえ、思いきり絡んでやってください。大下はまだ根性がないので藤岡編集長に鍛え直してもらえると助かります」 「しゃーねぇなぁ!俺が新人教育やってやるよ!」 「えぇー!?助けてくださいよ平井さん!」 酔っ払った編集長が、営業の大下の首に腕を回す。 その様子に慌てた平井が、必死にふたりを引き離そうと頑張る。 いい大人がぎゃーぎゃーとうるさいが、野外のビヤガーデンということもあって、他のテーブルも負けず劣らずにぎやかだった。
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