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「零よ! 私の名を言ってみろ!」
「……偉大なる魔法使い〝レイ〟です……」
「そう! レイだ! 全世界の頂点、過去現在未来における時間軸において、最強の魔法使いの名前――それが私だ! 私と同じ名前を持つ貴様がその様でどうする!?」
師の尊大な宣言に零は苦笑する。
「相変わらずだな、師匠は……」
「たわけがッ。貴様も全く変わっておらん。つくづく不肖の弟子だよ、貴様は」
師匠は零に手を伸ばし、立たせる。
対面した師匠は唇の片端を吊り上げている。
まるで四式波瑠綺のような不敵な笑みだった。
「……師匠、ここはどこですか?」
「ここはオール・イン・ワンの先にある世界。いわば時間が完全に停止した世界だ。
どこにでもあって、どこにも属さない。余りにも情けない弟子の闘いから私が意識だけ抜き取ってきた」
「僕は死んだんじゃなかったのか……」
「莫迦者。死んだところで、現時点では貴様の魂は転生されん。ほれ」
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