平凡顔

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アダ名はあっても親衛隊は無いがな。 俺が作らせないんだ。 理由はただダルいから。 「ここまで来たっていうことは、俺に何か用があるんじゃないですか?」 カチャカチャとベルトを絞めながら俺に向き直った。 「あー、そーなんだよねぇ。今日の放課後とか空いてたりするぅー?」 「今日、ですか?空いてるは空いてますけど…。俺たち会ったばっかりですよね?」 それはそうだけど……。 抱くだけなのに会ったばっかりとか関係あんのか? 「おい、ホントにこいつなのか?平凡顔すぎて特徴もない奴なんか抱くのか?」 ヒソッと平凡顔に聞こえないように千里が言ってきた。 「そうだよ。平凡顔を開発するのって何だか面白そうじゃん。」 俺もヒソッと返した。 千里は「そうかなー?」と言いながら離れていった。 「…………あのー。」
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